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修理工事が進むが、利用可能な道後温泉本館
おかえりに出会う旅。ー愛媛県
Matsuyama

今しか見られない。
今も利用できる道後温泉本館。

取材地:松山市 2023.03.06 up

愛媛県を代表するスポットであり、日本書紀にも登場した日本最古の温泉「道後温泉」。
兵庫県の有馬温泉などと並ぶ日本三古湯の一つです。
道後温泉は松山市の中心部、松山城からほど近い場所にあります。

道後温泉にある湯は3つ。
「道後温泉本館」「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)」「椿(つばき)の湯」です。

道後温泉本館は「これぞ歴史ある温泉」といえるような趣のある温泉施設です。

道後温泉本館 趣のある入り口

工事前の道後温泉本館

日本の公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定されましたが、現役の公衆浴場として営業を続けています。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンでは、最高位の三つ星を獲得しました。
本館は2024年まで、保存のための保存修理工事を行っていますが、工事中も入浴することができ、素屋根テント膜のラッピングアートなど、今だからこそ楽しめる取り組みも行われています。

ラッピングアートが施されている道後温泉本館

撮影:2023年1月下旬

道後温泉本館 趣のある入り口

工事中も利用可能

道後温泉別館 飛鳥乃湯泉は、日本最古といわれる道後温泉を再現するため、飛鳥時代の建築様式が取り入れられた建物が特徴です。
聖徳太子が来浴された当時の様子を再現した「椿の森」など、「太古の道後」をテーマに、道後温泉にまつわる伝説や物語が、「愛媛の伝統工芸」と「最先端のアート」で演出されています。

飛鳥時代がコンセプトの飛鳥乃湯泉

椿の湯は、名前の通り椿をシンボルとした湯です。地元で愛され、2017年末にはリニューアルされました。
蔵屋敷風のたたずまいで、浴室には花こう岩が使用されています。
地元の人と一緒にのんびりとお湯を楽しむ。そんな、気軽に利用できるアットホームな温泉です。

地元の方に親しまれている椿の湯

飛鳥乃湯泉と椿の湯は、道後温泉商店街の中央付近、隣り合った場所にあります。
どちらの施設も本館と同じく、無加温・無加水の源泉かけ流しのお湯です。

そして周辺には、温泉街ならではの町並みが広がります。

道後商店街入り口 広場の様子

道後商店街は、坊っちゃん列車の終着駅「道後温泉駅」から道後温泉本館まで続く、L字型のアーケードです。
明治ロマンを感じられる「道後ハイカラ通り」として親しまれ、さまざまな飲食店やお土産店が連なります。

そして道後温泉駅の前には、道後温泉の源泉を使った足湯と、名物の「坊っちゃんカラクリ時計」があります。

道後温泉駅前の名物「坊っちゃんカラクリ時計」

午前8時から午後10時まで1時間ごと(土日祝日などは30分ごと)に、小説「坊っちゃん」の登場キャラクターが現れ、音楽とともに歓迎してくれます。

ゆっくりと温泉で温まったあとは、名物を食べ歩いたり、お土産を見たりと、浴衣で散策するのもおすすめです。

さまざまなお店が立ち並ぶアーケード