愛媛県の中央部、中予（ちゅうよ）の地域には、奥深い皿ヶ嶺連峰（さらがみねれんぽう）県立自然公園があります。
東温市と久万高原町を中心に、松山市、砥部町、伊予市にまたがる自然豊かな山岳地帯です。

ここには自然を楽しめるさまざまなスポットがありますが、代表的なスポットの一つが、白猪（しらい）の滝です。
東温市の町から車でおよそ20分、無料と有料の駐車場があり、そこから少し歩いた先にあります。

落差96mもの美しい滝で、壮大な自然を味わうことができます。
正岡子規や夏目漱石も、この地を訪れて俳句を詠みました。

季節によって印象は大きく変わります。
春にはみずみずしい新緑、夏は涼やかな避暑地として。秋には鮮やかな紅葉と、四季折々の姿を楽しむことができますが、やはり圧巻なのは冬です。
水が凍てつく、寒い季節にだけ見られる氷瀑（ひょうばく）の光景。水が流れていた姿のまま凍りついた滝の様子です。

滝水がとうとうと流れ、躍動する他のシーズンとは打って変わり、彫刻のような静かな美しさを生み出しています。
四国の素晴らしい風景を選定した「四国八十八景」において、厳寒の氷像アートとして選出されました。

人気スポットということもあり、滝を眺めるための滝見台や、遊歩道も整備されています。
また、有料の駐車場を使えば、さらに近くまでアクセスも可能です。

寒さが厳しい冬だからこそ見られる、自然の芸術を体験してみませんか。