Niihama
東洋のマチュピチュ「東平」
マイントピア別子③
取材地:新居浜市 2023.08.01 up
その①、その②に引き続き、マイントピア別子のご紹介です。
マイントピア本館から車でおよそ30分。
愛媛県新居浜市の入り組んだ山の中腹に、かつて採掘の町として栄えた「東平(とうなる)」があります。
東平は、別子銅山の産業遺産群が点在する地域で、最盛期には5000人もの人々が暮らしにぎわった町でした。
別子銅山が閉山したことで跡だけが残され、現在では歴史を伝える貴重な場所となっています。
標高の高い山奥に、石垣やレンガの建造物が連なる風景から「東洋のマチュピチュ」とも呼ばれています。
撮影に訪れた時は雨上がりで、辺りに濃い霧が出ていて、より一層、異世界のような風景が広がっていました。
駐車場から遺跡へは、長い階段が続いています。
先は霧で隠れていますが、200段以上あります。
ここはインクラインと呼ばれ、物資を運ぶための道だったとのこと。
階段の途中で脇道にそれると、巨大な建造物が現れました。
ここは運ばれてきた鉱石を一時的に貯蔵しておく貯鉱庫でした。
写真を撮りたくなる「映えスポット」があちこちに。
階段に戻って、さらに下りた先にあるのが、索道基地跡。
索道とはロープウエーのことで、鉱石をはじめ、資機材・生活用品・郵便物・新聞などが本館のある端出場(はでば)へと運ばれていました。
霧も相まって神秘的な雰囲気です。
ところどころ崩れ、完全な形では残っていませんが、まるでペルーのマチュピチュのように、今日に至るまでの時代の変化を伝えているようです。
駐車場近辺には、東平の歴史を学べる資料館や銅細工ができるマイン工房など、見て・体験して楽しめる施設もあります。
別子銅山は1690年から1973年の閉山まで283年もの間活躍しました。
かつて産業を支えた鉱山には、どのような日常があったのか。
ありし過去に思いをはせ、歴史のロマンを感じられます。
東平付近の道は幅が狭く、車同士がすれ違えない区間が続きます。
マイントピア別子本館駐車場から、ガイド付きの観光バスツアー(有料)が出ていますので、こちらの利用もおすすめです。所要時間は約2時間(バス移動:片道約30分×2、現地を徒歩で散策:約60分)。
詳しくは、ホームページでご確認ください。
マイントピア別子は日本三大銅山を舞台に、たくさんの魅力が集まっています。
ぜひゆっくりと時間を取って観光を楽しんでください!